第4話『前進』 あらすじ
()ネタバレを含みます。ドラマを見て確認したいことがあった時などにお役立てください。
グロモフとの会話が録音されていたことを察知したキャリーは、その理由を探ろうとする。しかしソールの指示だという憲兵に阻止され、バグラム空軍基地へ。
バグラム空軍基地でキャリーを迎えたソールは「ワーナー大統領が君と話したいと言っている。ここで落ち合って大統領府まで来てほしい」と指示。その顔はタリバンとの和平交渉の第一歩である休戦を実現させた安堵に満ちている。
ワーナー大統領から「出席しなければパキスタンに制裁を科す」と言われ、式典の内容を知らされないまま大統領府に赴いたタスニーム・クレイシは、和平交渉で蚊帳の外に置かれたという意味では同じ立ち場のグロムとの立ち話で、アメリカからは国務長官ではなくワーナー大統領が来ると確信。大統領府から立ち去ろうとする。
彼女の前に立ち塞がったのはソールだった。ソールはハッカニ暗殺を謀ったカシミール・ホテルでのタリバン襲撃を強く非難し、「おかげで和平交渉の突破口が開けた」と微笑む。こう言われるとタスニームはパキスタンの代表者としての責務を果たすしかない。
タリバンとアフガニスタンの休戦協定締結によって、女性どうしでも安心して街を出歩けるようになったと実感するサミラ・ノーリのもとへ、亡き夫の弟ビラル・カーンが訪ねてくる。サミラは生まれ育った村の長老が、故郷へ戻って来てビラルと再婚するよう求めていると知り、困惑する。
ジェナとともに飛行場でワーナーを迎えたキャリーは、モスクワでの仕事に関する感謝と賛辞を直接聞き、涙を浮かべて言葉に詰まる。
「アメリカ史上最長の戦争がついに終わる。すばらしい」
安堵の笑みを浮かべてそう言ったワーナーは、キャリーに帰国したらホワイトハウスに来てくれと言い渡し、ダウド大統領とともにヘリでアフガニスタン・コレンガル渓谷のスティードリー前哨基地へ向かった。
その頃、サミラの身には問題が起きていた。タリバンを連れて戻ってきたビラルが自宅に押し入ってきたのだ。サミラは諦めてビラルに従うふりをしながら、トイレから携帯電話でキャリーに助けを求める。
大統領府に向かう偽装車両のなかでサミラの電話を取ったキャリーは、運転手に車列からの離脱を指示し、サミラの救出に向かう。
ダウド、ワーナー両大統領のスティードリー前哨基地への到着を受け、ソールは大統領府で、これから両大統領が戦場の最前線で和平の宣言を行うと発表。招かれたゲストたちは大画面モニターに注目する。
ワーナーは最も過酷な基地で命を張って仕事をしてきた若い兵隊たちを労い、タリバンとの和平合意を宣言。アメリカに戻れると知って大歓声を上げた兵士たちと喜びを分かち合った。大統領府のモニターでその映像を見たゲストたちは喝采し、ソールは戦争の終結を確信する。
タリバンと銃撃戦になれば、ソールが命がけでこぎつけ、ワーナーが心から喜んだ休戦協定が台無しになる。それが分かっていながらキャリーは協力者を守るために車を降り、作戦を立てることもなくサミラの自宅へ歩き出す。その目に映ったのは、薄汚れた自動車に積まれた3丁の機関銃だった。
大統領たちとヘリに乗り込み帰国する予定だったマックスを若い兵たちは「行くな」と止める。和平が成立しても、兵たちはすぐに帰国できるわけではない。だから、それまで守り神のマックスに一緒にいてほしいのだ。その言葉を聞き流してヘリに向かうマックス。しかし乗り込む寸前で彼は引率の兵士に言った。
「残るよ」
2人のタリバンとともに目隠しさせたサミラを連行したビラルが車に乗り込み、エンジンを掛けようとした瞬間、キャリーはビラルの頭に拳銃を突きつける。機関銃はあらかじめ持ち去っており、燃料も抜いてある。キャリーはサミラを救い出し、ジェナが運転する車に乗り込んだ。
スティードリー前哨基地での映像を見て敗北を知ったグロムとタスニームは責任をなすりつけ合うが、事はまだ終わっていなかった。両大統領を乗せたヘリが、レーダーから消えたのだ。
「大統領が2人……」
ソールは絶望感に打ちひしがれながらCIAカブール支局へ向かう。
やがて、中継班のカメラが山中に墜落したヘリの残骸を映し出す。
そして――次にカメラが捉えたのは、森の中を疾走するタリバンの姿だった。
「撃つな!」
司令官は命じるが、映像はそこで途絶えた。
タリバンのロケットランチャーが、ヘリを撃ち落としたのだ。







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