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よくわかる!HOMELAND/ホームランド シーズン8(最終章)第11話『英語教師』

よくわかる!HOMELAND/ホームランド シーズン8(最終章)第11話『英語教師』

)ネタバレを含みます。ドラマを見て確認したいことがあった時などにお役立てください。

よくわかる!HOMELAND/ホームランド シーズン8(最終章)第11話『英語教師』
大統領機撃墜事件の重要参考人として合衆国へ送還され、CIA本部地下2階に拘束されていたキャリー・マティソンは、弁護士のケヴィン・ダンスによって釈放される、そしてその直後、パキスタン・アフガニスタン国境でタリバンによる自爆テロがあり、解放されるはずだった特殊部隊全員が死亡したこと、カブール支局のジェナ・ブラッグが負傷し、治療のためCIA本部近くの病院へ移送されたことを知り、愕然とする。

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「ジャラールの仕業だ」
パキスタンの兵士が犠牲になっていることから、ソールはベンジャミン・ヘイズに明言する。特殊部隊を全員解放すると約束したパキスタンが関与していないと判断するのはおかしいとジョン・ゼイベルが口を挟むが、中東をまったく分かっていないという理由で彼を軽視するソールは構わずデヴィッド・ウェリントンを交えて話を進めようとする。

しかし、ゼイベルがまたしてもそれを遮り、特殊部隊の解放を要求したウェリントンは責任をとって辞任すべきだと発言したので、ソールは相手にしている時間が惜しいと思いながら「原則というものがある」と諭す。

ところがゼイベルが「原則とはなんだ?どれだけの大惨事になれば動くんだ?」と反論したので語気を荒げ、「核保有国であるパキスタンが侵攻を認めないと言っているんだぞ!動けばどんな結末になるが分からないのか!」と激高。短絡的な”軍事マニア”のゼイベルを黙らせる。

そしてソールはヘイズに対してバック・チャンネルの対話によって解決すべきだと主張。国連にパキスタンの代表が来るので、ジャラールへの局部攻撃について協議すると説明した。
「バック・チャンネルね……」
ゼイベルが小馬鹿にしたような口調で呟くと、決断力の乏しい大統領は黙って背を向けた。
数時間後、官邸はゼイベルの主張どおり、自爆テロはパキスタンの策略だと発表した。

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「君に手を出すなら、私が相手になると伝えたかった」
保釈の手配をして身元引受人になってくれたソールの言葉に、改めて感謝したキャリーは、ホワイトハウスでのやりとりを聞き、フライトレコーダーの内容について話してみればと提案した。そしてソールが証拠がなければどうにもならないと答えると、さりげなく、そして鋭く、核心に斬り込んだ。
「クレムリンにいる協力者に頼んでみれば?」

眉根を寄せたソールに構わず、キャリーは続ける。
「CIA本部に報告していない情報提供者がいるという噂を聞いたことがある。今こそ頼るの」
「秘密の協力者などいない。もしいればどんなにいいかと思う」
立ち上がってリビングへ向かったソールに、キャリーはそれ以上何も聞けなかった。

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(クレムリンにいる協力者。キャリーはどこまで――)
グラスに酒を注ぎ、本棚に並ぶ赤い書籍にそっと触れてからソファに腰を下ろしたソールの脳裏に、血気盛んだった頃の記憶が鮮明な映像となってよみがえる。
1986年、東ベルリン。
ちいさな書店の奥で、背後から拳銃を突きつけてきた女――。

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自爆テロの衝撃で右手を負傷、コンクリートの破片を浴びて顔にもいくつもの裂傷を追ったジェナは、病院の通路で待ち伏せている金髪の女の姿を見て、思わず舌打ちをする。これ以上関わりたくはないが、「怒っているのね」と言って並んで歩かれては怒りをぶつけずにはいられない。

「私たちのせいで特殊部隊の隊員が死んだ。私に嘘を……あなたはイカれてる」
ジェナは何を言われても聞き流すつもりで迎えの車を捜して歩き出すが、キャリーは後を追ってくる。フライトレコーダーを見つけて音声を確認したこと、エフゲニー・グロモフに盗まれたことを聞いても歩みを止めなかったジェナは、フライトレコーダーを取り戻すまで証言を待ってほしいと言われて立ち止まった。

「取り戻す?どうやって?」
キャリーが言葉に詰まり、話せないと答えるとジェナは「だからあなたは捕まったのよ」と突き放し、今ここで何もかも話さないのならもう関わるつもりはないと話した。

するとキャリーは、クレムリンにいるソールの協力者を突き止める、というグロモフとの取引に応じたことを打ち明けた。そしてソールがベルリンにいた1982年以降の5年間に誰を勧誘したのかを調べてほしいと頼んできた。
「あなたの魂胆をソールに話すわ」
ジェナはそう宣告して車に乗り込んだ。

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自爆テロはパキスタンの策略だとした官邸の発表と、国境のアメリカ兵を1万人増員したことに対して抗議の電話をかけてきたタスニーム・クレイシに、ソールは一年前は敵対していたが、今は手を結ぶしかないと提案。現状を打開するため、ジャラールの代わりになる標的をひとつ、提供してほしいと頼む。

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ジェナはキャリーに宣告したとおり、官邸のソールを訪ねた。そして、バカげた話だと前置きした上で、キャリーから聞いたフライトレコーダーとグロモフの話を伝えた。するとソールはあっさりとそれを事実だと認め、キャリーの味方だと思って会うことにしたと答えた。

半ば呆れ、「味方なんかじゃない」と吐き捨てるジェナ。しかしソールはキャリーの話を続ける。
「彼女がどんな過ちを犯したかのは知らない。常に過ちはある。だが彼女は何をするにしても、最も大切なことを見失わない。私はそういう人間を他に知らない」

先生に告げ口にきて逆に叱られている生徒のような気分で、ジェナはソールの言葉を聞く。
「これから君は、FBI側の証人として裁判に参加するんだろ?ならば、キャリーのように行動しなさい。最も大切なことは何か。そして君自身がどんな人間なのか、きちんと考えて答えを出しなさい」
(――どうしてこうなるのよ……)
ジェナはきつく目を閉じ、自分のやるべきことを悟った。

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いくつもの罪状を読み上げられているうちに気分が悪くなり、トイレに駆け込んだキャリーは、ロシアのスパイと接触。シャーロット・ベンソンと名乗った女は何か協力できることがあるかも、と微笑んで名刺を置いていった。

一方、FBIの取り調べ担当と向き合ったジェナは、体調が戻らないので証言はもう少し待ってほしいと頼み、退席した。キャリーのようになりたいとは思わないが、ソールの問いに対するジェナの答えは、合衆国を守ること、戦争を避けることだったのだ。

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「私が正しかった」
勝ち誇った顔をしてソールの執務室に入ってきたゼイベルは、ジャラールの居場所をパキスタンが連絡してきたと告げた。そしてバック・チャンネルでの対話は必要なかったと言って、部屋を出て行った。これから危機管理室で作戦の遂行を見守るらしい。
(やれやれ……)
バック・チャンネルの対話でパキスタンと話がついていることすら察知できない政策コンサルタントを見送ってから、ソールは上着を羽織って席を立つ。

タスニームが提供した座標への爆撃が成功(もちろんそこにジャラールはいない)すると、自分の手柄のように喜ぶゼイベル、ヘイズとは何も語らず、ソールはニューヨークへ行くとウェリントンに告げる。

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CIAのデータベースを使ってソールが東ベルリンにいた1986~1990年の情報を集めたジェナは、キャリーに調査結果を報告する。

ソールが勧誘した男の名は、アンドレイ・クズネツォフ。1986年、東ベルリンのKGB向け語学スクールでのことだった。アンドレイは何らかの理由で亡命を拒み、その作戦の途中で片足を失っている。彼は現在サーナウという名で、証人保護プログラムによってペンシルバニア州で暮らしている。

「じゃあ、ソールの協力者ではないわね」
ジェナは同意したうえで、「でも、彼は何か知っている」と言った。ソールが東ベルリンでKGBの諜報員を勧誘したのはアンドレイが最後で、その後、CIAの諜報活動はめざましい成果を上げているというのが、その根拠だった。
ゴルバチョフの西側諸国への歩み寄り、チェルノブイリ原発事故の隠蔽、CIA史上最悪の2重スパイ・エイムズの摘発……。キャリーはそれを聞いて感嘆し、感謝の言葉もそこそこにファイルをめくる。

その様子を見て席を立ったジェナはキャリーに訊く。
「裏切れるの?ソールを」
「本意じゃないけど、他に方法がない」
即答したキャリーに、ジェナはこの件からは手を引き、CIAを去ると告げた。
「世界をよくできると思っていたけど、今は違う。目にするのは悲劇だけ。この協力者もきっと殺される」
キャリーは引き留めず、アンドレイ・クズネツォフに会う算段を考え始める。

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キャリーはサーナウことアンドレイ・クズネツォフの自宅を訪ね、ソールの知人を名乗り、閲覧可能になった古い機密文書の記録内容と証人保護状況を確認していると伝えて元KGBスパイの警戒を解く。

久しぶりの訪問者が嬉しかったのだろう。アンドレイは当時の地図と写真を並べ、身振り手振りを添えて自身の脚を失った亡命作戦について話した。あと少しで地雷原を抜けるというタイミングでフクロウに視界を遮られ、体制を崩して地雷を踏んだという。
「足を吹き飛ばされて動けずにいたら、ソールが現れて俺を担ぎ、地雷も銃弾もものともせずに突き進んだんだ」

懐かしく楽しい思い出のように語るアンドレイに、キャリーは語学スクールの生徒たちの消息について訊いた。
アンドレイは一転して表情を曇らせ、ベルリンの壁が崩壊した後、全員銃殺されたと答えた。
「俺が亡命したせいだ」

やがてキャリーは、語学スクールの写真に女性の後ろ姿が写っていることに気付く。
「それは生徒じゃない。英語教師だ。名前も、消息も分からないが」
アンドレイの答えを、キャリーは記憶の回路に刻み込む。

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「パキスタンは安全保障理事会においてアメリカに対する決議を求め、中国とイラン、ロシアがパキスタンを支持している」
ニューヨークの国連本部に到着し、CIAのスコット・ライアンからそう報告を受けたソールは、会場に駐米ロシア大使のヴィクター・マカロフ、GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)のセルゲイ・ミロフの姿を認めると「道化を演じるから止めるな。最初はな」とスコットに告げる。スコットは承知するが、ソールの目が、マカロフの隣にいる初老の女性を追っていることには気付いていない……。

ソールは各国の代表が揃う会議室に勢いをつけて入り、マカロフに向かって叫ぶ。
「ブラックボックスを持っているんだろ!何が望みだ!」
初老の女性はソールの言葉を簡略化して代表団の1人に伝える。
「買い取るから要求を言え!!」
つかみかからんばかりに迫ったソールはスコットと関係者に取り押さえされ、別室へ引き上げていく。
その姿を見届けたマカロフ、ミロフはその場で密談を始める。
<セルゲイは・・・・>
<どうなっている?>
<グロモフが作戦を・・・>
ロシア語で行われたその短いやりとりを、通訳の女性はすべて背中で聞き取り、ソールに伝えるべき内容を整理した。彼女こそが、KGB諜報員の語学スクールの英語教師。クレムリンにおけるソールの協力者アンナ・ポメランチェワだった。

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アンドレイの自宅から引き上げようとしたキャリーは、彼が用意した地図と写真のなかに赤いソフトカバーの文庫本が交じっていることに気づく。
暗号の交換ツールとして使っていたらしい。
「書店のショーウィンドーに置くんだ。ソールは古風な方法を好む」
アンドレイは当時を懐かしむように笑った。

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その数時間後、ニューヨークのトバイアス・ストラウス古書店にアンナ・ポメランチェワの姿があった。アンナは尾行を確認してから店内に入り、中央のショーウインドーに赤いソフトカバーの文庫本を手に取った。

「――撃つなら安全装置を外さないと」
アンナの脳裏に若き日のソールの声がよみがえる。
片脚を喪ったアンドレイ・クズネツォフが合衆国へ亡命した後、アンナはソールに銃を突きつけて言ったのだ。
「私をアンドレイの後継者にしてほしい」
何もしらなかった教え子たちを拷問し、壁の前で銃殺した連中をどうしても許せなかったアンナは、通訳としてモスクワに戻ることが決まった瞬間、戦うと決めたのだ。命がけでアンドレイを救ったソールとともに。

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ソールの自宅へ戻ったキャリーは、リビングの本棚に並んだ赤いソフトカバーの書籍を調べ、表紙の裏側にソールのサインと日付けが入っていることに気づく。

そして1986年以降の西暦と、旧ソ連・ロシア関連の出来事を記載したカードを作って床に並べ、その横に書籍を置いていく。その作業の過程で、いくつかの書籍の裏表紙に『モスクワ』と記載されていることに気づいたキャリーは、記載のある書籍だけを入念に調べる。そして――ソールが見出し、その素質に惚れ込んで鍛え上げた元諜報員は気づく。背表紙に、紙片を収めるのには十分な隙間があることを。

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その頃、ソールは宿泊先のホテルでアンナからの情報を受け取っていた。80年代から変わらないクラシカルな方法で運ばれてきた紙片には、ルーベなしでは読み取れない大きさの文字でこう書かれていた。
<こちらの要求はすでに伝わっている。エフゲニー・グロモフが動いている>
ソールはグロモフがキャリーと取引をした可能性について考え始める。

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その夜、キャリーは表向きは不動産仲介業者のシャーロット・ベンソンが所有している豪華な空き物件で、モスクワにいるグロモフとオンラインで面会。キャリーはクレムリンにソールの協力者がいることは間違いなく、1986年に東ベルリンで勧誘した可能性が高いと報告。情報の伝達に赤いソフトカバーを使っていることは伏せ、協力者を突き止めるにはKGB時代の記録が必要だと訴えた。

しかしグロモフはキャリーの報告に失望し、語学スクールの記録は消失していると返答。そして、パキスタンとの戦争が迫っていることを改めて認識させ、手を尽くせと迫る。
「協力者を見つけられないのなら、ソールを排除しろ。そうすれば協力者の存在も意味がなくなる」
キャリーはソールが死んでも誰かが後を引き継ぐと反論するが、グロモフは静かに答える。
「その誰かはきっと――君だ」
「―――ソールは絶対に協力者を売らない。最初からこうなるとわかっていたのね」
「君なら他の手を捜すと思っていた。だが、手を尽くしたのなら仕方がない」
「…………」
「ソールを殺せ」

よくわかる!HOMELAND/ホームランド シーズン8(最終章)第12話『捕虜』
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