よくわかる！HOMELAND／ホームランドシーズン8（最終章）第6話『２分間』

（）ネタバレを含みます。ドラマを見て確認したいことがあった時などにお役立てください。

タリバン兵に捕まり、フライトレコーダーを入れたデイバックを背負ってアフガニスタンのコレンガル渓谷を歩くマックスは、上空を飛ぶドローンを発見。居場所を知らせるために走るが、タリバン兵の銃弾に倒れる。

キャリーはＦＢＩによる聴取の前に支局を抜け出し、ロシアＧＲＵの諜報員エフゲニー・グロモフと密会。マックスを救助するため力を貸してほしいと頼む。ＣＩＡに厳しく監視され、通信を傍受されているグロモフは「２分間だけ渓谷エリアの通信傍受システムを止めてくれたら居場所を探ることはできる」と請け負う。

戒厳令下のカブール。味方の家に潜伏し、タリバン兵が片っ端から連行されている状況を知ったハッカニは、仲間を解放するためアメリカへの投降を決意。裁判にかけられることによって、指導者が和平を求めているとすべての民へ伝える。それがハッカニの考えだった。

ソールとスコットはハッカニの引き渡しを要求するグロムと面会。行方はつかめていないというソールに、グロムは「ハッカニはおまえを欺くつもりだったのだ」と嘲笑。それを聞いてソールは「大統領暗殺はあなたの指示ではないのか」と応酬。話し合いは物別れに終わった。

広場での盗聴音声によってグロモフとキャリーの会話内容を知ったマイク・ダンは、キャリーが虚偽の報告書を提出していたことを問題視。また、この会話の90分後にキャリーはアフガニスタンの前線基地訪問をワーナー大統領へ提案していることから、大統領暗殺との関連をも疑い、ジェナにキャリーの監視を命じる。

マックスを撃ったタリバン兵は、隠れ家に彼を運んで手当てをし、モルヒネをうって手錠でベッドに拘束。そしてマックスが眠っている間に店へ行き、デイパックごとフライトレコーダーを売り払った。そしてフライトレコーダーはロバの背に載せられ、遠いどこかへ運ばれてゆく･･････。

ソールとスコット、中将は支局で協議。「スタジアムに囚われているタリバン兵300人の無事を保証しろとグロムに通達してほしい」と、大統領になったベンジャミン・ヘイズに頼む。彼らは皆、休戦を信じて街に来たのであり、虐殺したら暴動（自爆テロ、誘拐、軍事施設への攻撃）が起きるとソールは説明。中将もそうなれば現兵力ではアメリカ大使館や基地を守れないと補足した。しかし、ヘイズはＣＩＡがハッカニを拘束していると思い込んでおり、ハッカニを差し出せと言って３人を呆れさせる。

そんなヘイズにソールたちは、タリバンを虐殺すればアメリカはただちにアフガニスタンへの援助を打ち切ること、新たな憲法があることをグロムに念押しして、その手続きを踏まなければタリバンを裁けないということを軸に話しをしてほしいと説明。しかし、新米で小物の大統領は、百戦錬磨の術師であるグロムにいとも簡単に籠絡される。「アフガニスタンに10万人を派兵するかもしれない」。補佐官のデヴィッド・ウエリントンからそう報告を受け、ソールたちは頭を抱える。

かつての部下・マイクの動きを読んでいたキャリーは、ジェナのマークをいとも簡単に外し、コピー機のトラブルを故意に起こしてオペレーターをモニターの前から排除。午後３時から２分間、渓谷エリアの通信傍受システムを遮断する。

マイク・ダンから報告を受け、広場の会話を聞いたソールは、キャリーの部屋を訪れ、グロモフとの関係・会話の内容について嘘をついていたことに対して憤怒。「君を呼んだのは間違いだった」と嘆き、大統領暗殺の件で捜査の対象になる前にドイツへ戻って治療を続けろと言い放った。キャリーはマックスを救うまで帰らないと涙を浮かべて抵抗するが、ソールの考えを変えることはできなかった。

「マックスもフライトレコーダーも見つかっていない。ここ数日の通信記録が私の机にある。調べてみて」
ジェナにそう伝えて、キャリーはドバイ経由ベルリン行きの旅客機にのるため搭乗ゲートを抜け、通路を歩いていく。
その姿を見届けてジェナは踵を返す。
キャリーは通路から外に出て、エフゲニー・グロモフの車に乗り込んだ。