ホームランド シーズン7の登場人物
()ネタバレを含みます。ドラマを見て確認したいことがあった時などにお役立てください。
キャリー・マティソン
(クレア・デインズ)
政府の陰謀を暴くために無報酬で動き続け、破産寸前。情報提供者を自宅に入れて姉夫婦に非難され、盗撮した人物の情報を掲示板で募って脅迫され、双極性障害のクスリは効かなくなり、不法侵入で警察に連行され……と綱渡りのような状況を、揺るぎない信念と直感と経験で切り抜けながら核心に近づいていく。フラニーだけは何があっても手放さない、悲しませないと誓っていたが、信頼していた友がロシアのスパイだったと判明した後、娘を愛し、愛されることよりも国家に危機を招いている嘘を暴くことを選択。マギーに親権を渡してロシアへ渡り、自ら囮となってシモーヌの奪還作戦を成功させた。
ソール・ベレンソン
(マンディ・パティンキン)
大統領襲撃事件後、暗殺未遂で収監されたがキーンと取引をして国家安全保障担当補佐官に就任。FBIとともに逃亡中のオキーフを捜索。オキーフの拘束後は極秘にタスクフォースチームを立ち上げ、現場の混乱を招き多くの犠牲者を出す要因となったフェイクニュースを拡散したGRUの諜報員――エフゲニー・グロモフを追う。そしてグロモフがダンテ・アレンを消してシモーヌと出国したことを掴むと、マクレンドン中将の暗殺疑惑、フェイクニュースの拡散、ダンテの死について抗議し説明を求めるという名目でロシアへ。一か八かの作戦は1度は失敗するが、絶対絶命の状況をキャリーとワーナーに助けられ、シモーヌとともに帰国。キーンの大統領復帰を実現させた。
エリザベス・キーン
(エリザベス・マーヴェル)
合衆国初の女性大統領。暗殺未遂で逮捕した200名を釈放。ウェリントンが独断で行った自由シリア軍の武器倉庫爆撃との合わせ技でどうにか国民の溜飲を下げるが、サム・ペイリーの揺さぶりに過敏に反応し過ぎて疑心暗鬼に囚われる。それはやがて副大統領ワーナーへの不信感を招き、憲法修正第25条の発動を怖れるあまり4名の閣僚の解任を企図する。しかし最高裁で却下されて失脚する。その後、ソールたちのシモーヌ奪還作戦の成功によって大統領に復帰するが「国民の信頼を失った指導者に民主主義は救えない」と言い、辞任した。
ラルフ・ワーナー
(ボー・ブリッジズ)
合衆国副大統領。温厚で思慮深く、敵対関係にある者の意見にも耳を傾けることができる。それが結果的にキーンの不信感を募らせ、閣僚4名の解任企図という事態を招くことに。この際、「これでは憲法違反になる。この国を危機に陥れたいのか、敵国から守りたいのか?」と問い糾すが、キーンが撤回しなかったため、「あなたには大統領の職務を遂行する能力がない」と告げ、最高裁の決定を受けてキーンを解任した。大統領就任後はソールたちを救うため駐米ロシア大使を恫喝するという、豪胆な面も見せた。
ブレット・オキーフ
(ジェイク・ウェーバー)
エリザベス・キーンの政策に反対し自身のメディアで凶弾する政治活動家。キーンによる200名一斉逮捕からは逃れたものの、FBIの追跡網をかいくぐりながら週6日の配信を継続することに限界を感じ始める。その矢先、地元警察に保護され、反政府運動に共感する市民に迎えられる。しかし武装した協力者たちが集まったことによって様相は一変。緊張感が高まるなかで負傷者が出て、GRUが仕掛けたフェイクニュースによって銃撃戦に発展。10数名が死傷する事態に。最後はソールの説得に応じ、疲れ切った表情で投降した。
サム・ペイリー
(ディラン・ベイカー)
上院議員。200名を逮捕したキーン大統領の職務遂行能力を疑い、マクレンドン中将の急死についても調査を行う。その鍵を握る存在として浮上したのがシモーヌ・マーティンだったが、共謀罪の疑いで聴取した彼女に実は嵌められていたと知る。ダンテの死によってその事実は闇に葬られたはずだったが、シモーヌがロシアに戻って生きていると分かり、選択を迫られる。シモーヌに嵌められたことを認めキーンの責任追及をやめるか。それとも、キーンを追放するためにソールたちがロシアで進めている作戦を妨害するか……。
ダンテ・アレン
(モーガン・スペクター)
FBI捜査官。現在はキーンに拘束された政府関係者を尋問するチームに在籍。妻との離婚が決定的となったカブールでCIA支局長だったキャリーと共に仕事をして、一方的に恋焦がれていた。その頃、旅先の欧州でシモーヌ・マーティンと出会い、ロシアのスパイとなった。キャリーにその証拠を固められて拘束され、取り調べ中、ロシアの仕業と見せかけて毒を盛るというキャリーたちの芝居を見抜けず、心臓発作を起こしながらシモーヌとの関係を認める。一命を取り留めてグロモフの追跡に協力すると約束したが……。
デヴィッド・ウェリントン
(ライナス・ローシェ)
大統領首席補佐官。マスコミの注目をオキーフから逸らすためにアサドの武器倉庫への爆撃を独断で行うなど、キーンを支えるための手段を選ばない。一方、私生活では女性に弱く、エスコート嬢を自宅に呼んで摘発され失脚したという過去がありながら、シモーヌに狙われ、嵌められて政権を危機に陥れた。キーンの説得によって辞任は踏みとどまったが、閣僚の造反者の解任を止められず、駐米ロシア大使に圧力を掛けたためにシモーヌをさらわれるなど、いいところなしのままキーンの辞任を見届けた。
シモーヌ・マーティン
(サンドリン・ホルト)
GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)大尉。エフゲニー・グロモフの恋人。パリ出身。ロンドン大学卒業。ロシアのフロント組織のNGOに勤務。モスクワと繋がって財閥の金を洗浄している。ロシアがキーンの失脚を狙って実行したマクレンドン中将暗殺に関与している疑いでマークされるが、当初の計画どおりFBIに保護され、ホワイトハウス関係者の指示で暗殺の報酬5万ドルをヘイゼルトンへ運んだと委員会で証言するとサム・ペイリーに約束する。しかしロシア政府が方向転換し、マカロフの命を受けて迎えに来たグロモフに救出され、一緒に出国した。
エフゲニー・グロモフ
(コスタ・ローニン)
GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)の諜報員。シモーヌ・マーティンの恋人。インターネット、SNSを駆使した情報操作のスペシャリスト。病院に潜入してオキーフを支援する農場でFBIに撃たれ重傷を負った少年を撮影。失血死したというフェイクニュースを拡散し、FBIとオキーフの支援者たちが銃弾を交える事態を引き起こした。シモーヌをロシアへ逃がした後、ダンテ・アレンの口を塞いで出国するが、ソールたちにシモーヌの奪還を許しGRUでの地位を失った。
ヴィクター・マカロフ
(エリヤ・バスキン)
駐米ロシア大使。モスクワと合衆国に潜伏中のGRU諜報員との橋渡し役を務める。アメリカのプレッシャーを受けた時の動きはきわめて早く、ウェリントンに「証言させるな」と圧力をかけられるとただちにモスクワと連絡を取ってグロモフにシモーヌを浚わせた。ラルフ・ワーナーに恫喝され、ロシアの空港で足止めを食ったソールたちを間一髪で救ったのも、この男である。
イヴァン・クルーピン
(マーク・イヴァニール)
元ロシア対外情報庁(SVR)のベルリン支局長。アリソン・カーの訴追に際してソールと取引しアメリカに亡命。証人保護プログラムに則りCIAが与えた人里離れた森の豪邸で美しい妻キラ・コリガンと静かに暮らす。フェイクニュースの件でソールに相談を受けた時にはキーン政権が誕生してから日が浅いという理由でロシアの関与については懐疑的だったが、その後、エフゲニー・グロモフと接触。「シリアで報復される。手を引け」と忠告したが……。
ジャネット・ベイン
(エレン・アデール)
サム・ペイリーの第一秘書。キーンを更迭するため、自分たちを守るため、ソールたちのロシア行きは合衆国での作戦に関する抗議ではなくシモーヌの奪還だということをロシア大使に話すべきだと提案。ペイリーが逮捕された後は自分の身とキャリアを守るため、FBIにすべてを証言した。
マックス
(モーリー・スターリング)
フリーランスの技術者で盗聴・監視のスペシャリスト。ファイヤーウォール、ネットワークにも強い。キャリーに頼まれてウェリントンの自宅に盗撮装置を設置。シモーヌのオフィス、ダンテの自宅捜索にも参加。その後、捜査権を持たないキャリーの違法捜査に手を貸したという弱みをソールに握られ、グロモフを捜査するタスクフォースチームに加わった。
トーマス・アンソン
(ジェームズ・ダーシー)
元CIAエージェント。キャリーがカブール支局時代に頼りにしていた。3カ月前から無職で、妻と別離してトレーラーハウスで暮らしていたところ、キャリーに誘われてベネット、ドキシーらとともにチームに加わる。シモーヌの盗聴、ダンテの家宅捜査、マギーの処方履歴の調査を成功させた後、ロシアでのシモーヌ奪還作戦にも参加。キーン政権を危機から救った功労者の一人。
マギー・マティソン
(エイミー・ハーグリーヴス)
キャリーの姉。精神科医。キャリーがカブール支局長を務めていた時にはフラニーを預かって育てていた。現在はワシントンDCの自宅で同居。双極性障害のクスリが効かなくなっているキャリーが、破産寸前の状態でフラニーを危険な目に遭わせているのを見かねて、投薬を監視し、仕事を辞めて入院するよう説得する。キャリーが聞かないため、裁判でフラニーの親権を争うという強硬手段に出るが、そこにはキャリーへの尊敬とフラニーへの深い愛がある。
フラニー
(マッケンナ・キーン)
フランシス・マティソン。キャリーの娘。父は英雄としてイラクから帰還し、イランで処刑された元海兵隊軍曹のニコラス・ブロディ。ピーター・クインが発砲・連行された現場に続き、FBIがダンテの自宅に踏み込んだ時もその場にいたことで大人たちに母親から遠ざけられていく。仕事に夢中で傍にいてくれない母親が親権を叔母に渡したことを知るのは、まだ先になる。
ビル・ダン
(マッケンジー・アスティン)
マギーの夫。財務省職員。常識人でストレートな性格なのでキャリーとはたびたび衝突する。
ジョジー
(コートニー・グロスベック)
マギーとビルの娘。自らを犠牲にして民主主義を守っているキャリーを少なからず尊敬している。しかし、苦悩する母親と、寂しさのあまり笑わなくなったフラニーの姿を見るのは辛いと思っている。
サンディ・ラングモア
(キャサリン・カーティン)
大学教授。アリソン・カーによって切られた元CIAエージェントでロシアの専門家。エフゲニー・グロモフの行方を追うためにソールが立ち上げたタスクフォースチームに招集される。フェイクニュースの拡散理論に詳しく、ウェリントンがシモーヌを責めている動画が、FBIに撃たれた少年の時と同様のフェイクアカウントから拡散されたことを突き止める。ロシアで窮地に立たされたキャリーにヤクーシンがアメリカに所有している資産を消すことを提案したのも彼女である。
クリント・プラワー
(ピーター・ヴァック)
国防高等研究計画局(DARPA)の情報科学者。フェイクニュースの拡散後にソールの要請を受け、エフゲニー・グロモフの行方を追うタスクフォースチームに参加。その能力を遺憾なく発揮するが、ジャネット・ペインに違法な諜報活動を公にすると脅され、ソールがモスクワへ飛んだ目的をあっさりと白状する。
ヤクーシン
(ミーシャ・クズネツォフ)
SVR(対外情報庁)の将軍。シモーヌを奪還するためにソールが企図したモスクワでの協議に出席。ミロフ、グロモフとの間に亀裂が生じていることを察知したキャリーの計略によって、アメリカの銀行に所有していた資産をすべて奪われる。取り戻す方法はソールの要求に応える以外になく、グロモフがシモーヌを匿っているGRU本部を襲撃する。
セルゲイ・ミロフ
(メラブ・ニニッツェ)
GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)の幹部。グロモフの上司。ウェリントンの圧力を受けたモスクワの意向を尊重し、グロモフにシモーヌをさらって合衆国から撤退せよと指示。
ジム・ラフリン
(ダミアン・ヤング)
CIAモスクワ支局長。キーンとモスクワの脆弱な関係を嘆きながらもソールの依頼を受け、シモーヌとグロモフの行方を探り、協議に同席する。
ダール・アダル
(F・マーリー・エイブラハム)
元CIA長官。反逆罪で収監中。ソールたちがモスクワに向かった目的をサム・ペイリーに聞かれ、乗客名簿のメンバーを見て核心を突く。
ジェイミー・マクレンドン
(ロバート・ネッパー)
元国防総省中将。キーン大統領銃撃事件の容疑者として収監され、刑務所内でロシアのスパイに暗殺された。
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