よくわかる!『ツイン・ピークス』シーズン2あらすじ【第15章】死人とのダイブ | VODフリーク

よくわかる!『ツイン・ピークス』シーズン2あらすじ【第15章】死人とのダイブ

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デヴィッド・リンチ「ツイン・ピークス」登場人物紹介
「ツイン・ピークス」には、序章から20名を超える人物が登場します。名前と関係を覚えるのはなかなか大変ですので、これを見ながら楽しんでみてはいかがでしょう?
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アリバイを証明してほしければ、ゴーストウッドの土地と製材所を返せ。

アリバイを証明してほしければ、ゴーストウッドの土地と製材所を返せ。

マデリーンを見送りにきたドナとジェームズに、リーランド(ボブが取り憑いている)は「たった今バス停で見送ってきた」「彼女は寂しそうだった」と言って軽くあしらい、マデリーンの遺体をゴルフバッグに詰めて運び出す。絶えず笑顔で、実に楽しそうに。

留置場へ面会に来たジェリーは「兄貴の顧問弁護士(リーランド)も起訴されているから俺が弁護する」と言う。「事件当日はどこにいたことにする?」とアリバイ工作の相談を始めるジェリーに、ベンジャミンは「キャサリンと一緒だった。それは嘘ではない」と主張。しかし肝心のキャサリンは製材所の火災で亡くなっており(実際は生きていて昨夜ピートに会いに来た)、二人は絶望的な気分になる。

グレート・ノーザン・ホテルのロビーでは、リーランドがゴルフクラブをステッキのように扱って軽やかに踊っている。その姿を見たハリーは、昨夜ローラ殺害容疑でベンジャミンを逮捕したことを告げるが、リーランドは怪訝な表情を浮かべ「何かの間違いだ。犯人はジャック・ルノーではないのか」と言う。肩を落としてその場を離れるリーランド。しかし二人の視界から消えると、肩を震わせて笑い出す。

取調室でクーパーは。ベンジャミンにローラの秘密の日記を読ませ「奔放なローラが手に負えなくなって、仕事も過程も危うくなったんだろ」と言って自白へと誘導する。見当違いだと激昂するベンジャミン。ジェリーはこのままではますます立場が危うくなるといって頭を抱える。なにしろ、動機は山ほどあるのにアリバイはないのだから。

レオのブーツから見つかったカセットテープには、製材所が燃える前夜、レオとベンジャミンが森で交わした会話が収録されていた。用心深いレオは逃げ道を用意していたのだ。テープを再生して製材所が燃えた理由を理解したボビーは、ベンジャミンを脅してビジネスをしようと考える。

「ダブル・R・ダイナー」をノーマの母親ヴィヴィアン・スミスが再婚相手のアーニー・ナイルズと一緒に訪ねてくる。金融アナリストのアーニーが田舎で過ごしたいと希望しているので数日は滞在するという。何かと詮索する母親を「著名なグルメ評論家を迎える準備がある」と避けるノーマ。グレート・ノーザンホテルに向かう二人をカウンターの中から見送ったノーマはカウンターに置いてある新聞のスポーツ欄にサインペンで”ヒューストンに1000ドル”と書いてあることに気づき、胸騒ぎを覚える。

彼が近くにいる――。グレート・ノーザンホテルで倒れたジェラードは、そうつぶやきながらベッドの上で意識を取り戻す。看護師に水を持ってきてほしいと頼み、代わりに入っていた監視役の保安官をブロンズ像で一撃し、窓から出ていった。

2日ぶりに店に来たハンクにノーマは「仕事を勝手に休まないで!」と怒りをぶつける。「昔の仲間との関係が切れなくて困っている、隠れるしかない時もある」と弁明するハンク。キッチンにはエプロン姿のヴィヴィアンがいて店を手伝っている。義理の息子を笑顔で迎え、夜8時半にホテルで食事をしようと誘う。

保安官事務所でバードウォッチング中のハリーをピートが訪ねてきて、メモ一枚置いて出ていったジョシーを実は愛していたと申し訳なさそうに告白する。気にするなと慰めるハリー。しかし、彼女と最後に会った時の状況を話すと食い違いがあり――ジョナサンのことをピートにはいとこと紹介し、ハリーには助手のリーだと言っていた――ピートは嫌な予感がすると言った。
そこへクーパーが来て、ジェラードが消えたことを告げる。二人は捜査に向かう。
外から戻ってきたアンディは、ルーシーが姉の子どもを抱いているのを見て、気絶する。

留置場のベンジャミンと鉄格子越しに面会したピートは愉快そうに笑い、カセットテープに録音したキャサリンのメッセージを聞かせる。ローラが殺害された夜のアリバイを証明してほしければ、開発計画があるゴーストウッドの土地と製材所を返せ。ホテルについては考えておく――。はめられたと知って呆然とするベンジャミン。ピートは楽しくてしかたがないという顔で、留置場を出て行く。

これまで君に協力してきたが夢の話はもうたくさんだ。

これまで君に協力してきたが夢の話はもうたくさんだ。

ゴルフ場への道を口笛を吹きながらオープンカーで蛇行していたリーランドは、衝突寸前で回避したクーパーとハリーのパトカーに止められる。リーランドと知って警戒心を緩めるクーパーとハリー。リーランドはすかさず「ローラが殺害された夜はベンジャミンと一緒に仕事をしていた。電話で日記がどうのと話していたことを思い出した」と話す。

「ホークから緊急連絡です」ルーシーの無線に応答するためパトカーへ戻るハリー。リーランドはクーパーに「新しいクラブをぜひ見てほしい」と言ってマデリーンの死体を積んでいるトランクを開け、バッグからアイアンを抜き取る。無警戒に背を向けているクーパーを仕留めるつもりらしい。静かにアイアンを構えるリーランド。次の瞬間、ハリーがパトカーから叫んだ。「ジェラードが見つかった!湖のそばだ!」。クーパーはパトカーへ向かって駆け出す。

無事に保護したジェラードを、クーパーたちはベンジャミンがいる留置場へ連れていく。ジェラードに取り憑いているマイクが「ボブはグレート・ノーザン・ホテルにいる」と言ったためだが、マイクはここにボブはいないと言う。ハリーはベンジャミンをローラ・パーマー殺害容疑で起訴すると言い、ジェラードをホテルへ戻し窓をふさいで監視を強化するよう命じる。

しかし、クーパーは留置場の扉を閉めたあとで「僕らは結論を急ぎすぎた。ベンジャミンは犯人じゃない。釈放しろ」と言い出す。ハリーは「これまでは君に協力してきたが、夢の話はもうたくさんだ」と本音をぶつける。

ノーマ、ハンク、ヴィヴィアン、アーニーの4人は予定通りホテルで会食する。ノーマとヴィヴィアンが席を外したとたん、初対面のはずのハンクとノーマンは笑いながら抱擁を交わす。アーニーは”教授”の異名をもつ、ハンクの刑務所時代の仲間だったのだ。大金持ちのヴィヴィアンと一緒にいる理由と狙いを知りたがるハンクにアニーは「共和党のパーティで会って結婚した」と答える。アーニーの犯罪を知るハンクは家族を大切にしている彼を金ずるにするつもりのようだ。機嫌よく乾杯するハンクをノーマは警戒する。

夜遅く、クーパーの部屋をオードリーが訪ねてくる。父に見放されたくなかった、愛してほしかったと告発した理由を語り、「片目のジャック」ではひどい目にあったが汚されてはいないことを話そうとすると、それを遮るように電話が鳴る。

それはマデリーンが、ローラと同じようにビニールに包まれた遺体で発見されたことを告げる電話だった。

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