ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説 | VODフリーク

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

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ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

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三叉鉾河(トライデント)あたり

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

サンダー・クレゲインは火を囲んでくだらない話をしていた旗印なき兄弟団(ブラザーフッド)の偵察隊の3人を斧一本で無慈悲に始末した。残るは一人。辛子色のマントを身につけていた男だ。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

辛子色のマントの男を追っていたサンダーは、ベリック・ドンダリオンとソロスに再会する。追っていた男は他の2人とともに木に吊されていた。今まさに絞首刑が執行される直前だった。

サンダーが理由を訊くと、ベリックが答えた。
「こいつらは俺たちの掟を犯し、村人たちを殺した。おまえは?」
「聖堂を造っていた友達を殺された」
短い話し合いの末、ベリックはサンダーに2人の男を処刑する許可を与える。斧はダメだと言われたサンダーは仕方なく2人の踏み台を蹴飛ばし、辛子色のマントが履いていたブーツを奪った。

ベリックは久しぶりに再会したサンダーに食事を与えて言った。
「旗印なき兄弟団(ブラザーフッド)に来ないか?おまえは生まれながらの戦士だ。北に脅威が迫っている。助っ人がほしい。」

ミーリーン

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

賢明なる親方(ワイズ・マスターズ)たちと結んだ協定と、紅の女を使ったPR効果により、ミーリーンの城下町は活気を取り戻している。それを見届けて、ヴァリスはミーリーンを離れた。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

デナーリスが戻る前に治安を取り戻せたことを喜び、酒を飲みながらジョークを披露し合うティリオン、グレイ・ワーム、ミッサンディだったが、平和はまさにつかの間だった。非常事態を知らせる鐘が鳴り響いたのでベランダに出てみると、大きな船が海上を埋め尽くしていた。
「親方たちが奴隷を取り戻しに来たんだわ……!」
ミッサンディの声を、ティリオンはまさかという思いで聞いた。

ティリオンとの協定を反故にした親方たちが海上から降らせる火の矢によってミーリーンの町は炎に包まれた。ティリオンは策を講じようとするが、グレイ・ワーム「おまえに戦のことはわからない」と言ってそれを退け、ピラミッドで迎え撃つ以外に生き残る術はないと断じる。

その時、天井からずしん、という振動が伝わってきた。”穢れなき軍団(アンサリード)”が警戒してながら海側のベランダに面した扉を開くと、そこから入ってきたのはデナーリスだった。ドロゴンの背に乗って戻ってきたのだ。

キングズ・ランディング

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

「総司祭(ハイ・セプトン)がお呼びです」
ランセル・ラニスターをはじめとする6名の聖兵は、堂々と赤の王城(レッド・キープ)に入場してサーセイに告げた。

サーセイは話があるならここまで来ればいいと言って拒否するが、ランセルは「これは命令です」と武力行使を示唆。聖兵たちを一瞥したサーセイは「やってみれば?」と答える。同時に聖兵の一人がグレガー・クレゲインの鎧に釘のついた棍棒を打ち込むが、グレガーは微動だにせず、その聖兵を片手で吊し挙げたあと喉を引きちぎった。

その比類ない残忍さと怪力ぶりを目の当たりにして足が止まったランセルに、サーセイは言った。
「いつでもいらして、とお伝えして」

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

「信仰と王の統治は世界を支える2つの柱である」
トメン王は鉄の玉座から改めてそう宣言し、サーセイとロラス・タイレルの審判を慈母の祝祭の初日にベイラー大聖堂で行うと告げた。そして今日より、七王国全土において決闘裁判を禁じると通達。表向きは悪しき慣習の廃止だったが、雀聖下(ハイ・スパロー)の計略に違いなかった。

これによってサーセイの運命は七人の司祭の判断に委ねられることになったのだが、サーセイは雀聖下(ハイ・スパロー)の動きを読んですでに行動を起こしていた。彼女はクァイバーンの小鳥たちを使い、ベイラー大聖堂にまつわる恐るべき「噂」の真偽を調べさせていたのだ―――。

リヴァーラン城

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

ポドリック・ペインを伴ってリヴァーラン城に到着したブライエニー・タースはジェイミー・ラニスターと再会。籠城しているブリンデン・タリーを説得する機会を与えてほしい、そして和平が成立すれば彼らを北部まで安全に逃がすと約束してほしいと頼む。

「いいだろう。あの頑固爺を説得できるものならやってみろ」
ジェイミーの許可を得て入城したブライエニーは、サンサから預かった文書をブリンデンに手渡すことに成功する。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

ブリンデンはボルトン家との戦いにおいて協力を求めるサンサの文書を読み「彼女は母親と同じだな」と顔をほころばせる。しかし「わしの兵を出したところで奪還は難しいだろう」と返答。そしてこう付け加えた。
「故郷を取り戻したい気持ちはよくわかる。だがわしの故郷はここだ。ここが欲しいのなら、力づくで来いとジェイミーに伝えろ」

突き返された文書を受け取ったブライエニーは、学匠(メイスター)を捜してサンサに使い鴉を送れとポドリックに命じた。「交渉は失敗です」と伝えなければならないからだ。
ブライエニーは暗澹となった。サンサの期待に応えられなかったうえに、互いに命を助け合った盟友であるジェイミーと敵味方に分かれて戦うことになるのだから……。

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日が暮れてからエドミュアのテントを訪れたジェイミーは捕虜として不当な扱いをしたことをフレイ家に代わって詫び、今後はまともな食事と服を用意することを約束する。そしてブリンデンを説得すれば”釁(ちぬ)られた婚儀”以来会っていない妻とも、顔をみたこともない子どもにも会わせてやる。キャスタリー・ロックに一緒に住まわせて剣や馬術を教えてやるし、いずれ城も持たせてやると話す。

しかしエドミュアが「おまえは自分まともな人間だと思っているのか?俺の家族を虐殺し、俺を何年も監禁して土地を奪ったおまえが……!」と敵意をむき出しにすると「これを提案だと思っているなら間違いだ」と言って態度を一変。縛られて動けないエドミュアを前に、一方的にレディ・キャトリンとサーセイの共通点に話し、最後にこう言った。
「俺はサーセイを愛している。笑いたければ笑うがいい。彼女の元へ帰るため、俺はリヴァーラン城を奪還する。俺にはおまえなどどうでもいい。おまえの息子もどうでもいい。赤ん坊を連れてきて、投石機で投げ込んでやろうか?城にいる奴らもどうでもいい。俺にはサーセイだけだ。彼女の元へ帰るためなら、タリー家の者を一人残らず殺してやる」

ジェイミーの激しい情念は、これまでロブ・スタークやブリンデンの言いなりとなり、虐げられて生きてきたエドミュアの心を揺さぶった。
(俺もこうあるべきではないのか――今、一番大切なものは何だ?会いたい人は誰だ?)
自問自答して覚悟を決めたエドミュアは、松明を手に一人で城門に立ち、城主として入城を求める。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

「罠だ。絶対に入れてはならん!」
ブリンデンは声を荒げて達するが、兵たちにとっての主人は城主であるエドミュアだった。兵のリーダーはブリンデンに剣で脅されても「あなたは城主ではない」とひるまず、跳ね橋を下ろせと部下に命じた。

入城したエドミュアは兵のリーダーに全員の武器を下ろさせ、門を開けろと命じた。ラニスターの兵隊たちがゆっくりと歩を進める。そのなかでエドミュアは、さらに命じる。
「ブリンデンを捜し、足かせをしてフレイ家に渡せ」

ブリンデンはブライエニーとポドリックを地下壕に連れて行き、ガレー船に乗せる。ブライエニーは「一緒に来て家族のために戦ってほしい」と頼むが、ブリンデンは「婚儀では逃げたが、もう逃げん。サンサを守ってやれるのは、わしではなく君だ」と言い残し、一人でラニスター軍に向かっていった。

やがて、”ブラックフィッシュ”が死亡したとの報告がジェイミーのもとに届いた。その彼の目に映ったのは、闇のなかをちいさな船に乗って遠ざかっていくブライエニーの姿だった。二人はそっと手を挙げ、互いの思いを確認した。
(会えてよかった。どうか、無事で――)

ブレーヴォス

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

民衆の喝采を浴びて舞台を降り、ラム酒を飲もうとしたレディ・クレインは、楽屋の隅で血を流して倒れている少女マーシー(アリア・スターク)を発見。部屋に連れて帰って手当てをし、食事を作った。そして次の興行はペントスだから一緒に行こうと誘った。自身の命を狙っていた女役者を痛めつけて追い出したので、新しい女役者が必要だったのだ。

しかしマーシーは台詞が覚えられないという理由で断ったあと「わたしは追われている身だから行動を共にするとあなたに危険が及ぶ」とも言った。レディ・クレインは地図のない世界の果てを見てみたいというマーシーに芥子の汁を飲ませ「治すために眠りなさい」と言った。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

娘は始末するべき女が眠っている間に若い劇団員の顔でレディ・クレインの部屋を訪れ、彼女を殺害。そしてレディ・クレインの亡骸を見て息をのんだアリアに言った。
「おまえが殺していれば苦しむことなく死ねた。いずれにせよ……数多の顔の神は名を受け取る。約束された名は必ずだ。これは誰にも変えられない。そしてもうひとつ、約束された名がある」

娘がそう告げると、アリアは2階から飛び降りて逃げた。狭い路地を駆けるアリアの姿を娘は追う。
(――楽しませてくれる)
娘の顔に笑みが浮かぶ。やがてアリアは激しく転倒し、石段から転げ落ちて止まった。傷口が開いたらしく、腹部が紅く染まっている。

娘は短剣を手に、おぼつかない足取りで逃げるアリアの後をゆっくりと追う。石の壁には彼女の血がついている。見失うことはない。そして娘は、路地裏の洞穴のような部屋でうずくまっているアリアを見つけた。テーブルに置かれたロウソクの火が彼女を照らしている。

娘は扉を閉め、ゆっくりと近づいて告げた。
「すぐ楽にしてやる。ひざまずくか?それとも立つか?」
娘の言葉を聞き、アリアはよろよろと立ち上がった。血に染まった左手には細い剣が握られている。
「まだ勝てると思っているのか?あがいてもムダだ」
娘は使命を果たすために一気に距離を詰めた。黒と白の館で何度も叩きのめしてきた相手だ。負ける可能性は万に一つもなかった。彼女の細い剣が、ロウソクの炎を消すまでは――。
(暗闇に誘い込まれたのか……)
気づいた時には手遅れだった。
娘は、視力がない状態での戦い方を誰よりも知っているアリアの剣を浴びた。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』ネタバレ解説

館内に人の気配を感じたジャクエン・フ=ガーは、床に点在する血の跡を追って地下へと降りた。血の滴は、数多の顔が埋め込まれた石柱へと続いていて、そこには娘の顔があった。

「わたしを殺せと命じたのね」
ジェクエンは背後から剣を突きつけて訊ねたアリアに答える。
「そうだ……だがおまえは死なず、彼女が死んだ」
ゆっくり振り向くジャクエン。その左胸には細い剣の感触がある。
「娘は誰でもない者になったな」
「娘はウィンターフェルのアリア・スターク。故郷へ帰る」
ジェクエンは笑みを浮かべ、ちいさく頷いた。

ゲーム・オブ・スローンズ シーズン6『第8話 名のない者』地図と登場人物

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