よくわかる!『ツイン・ピークス』シーズン2あらすじ【第8章】巨人よ、われらを守りたまえ | VODフリーク

よくわかる!『ツイン・ピークス』シーズン2あらすじ【第8章】巨人よ、われらを守りたまえ

スポンサーリンク
デヴィッド・リンチ「ツイン・ピークス」登場人物紹介
「ツイン・ピークス」には、序章から20名を超える人物が登場します。名前と関係を覚えるのはなかなか大変ですので、これを見ながら楽しんでみてはいかがでしょう?
スポンサーリンク

フクロウは見かけと違う。

フクロウは見かけと違う。

ホテルで銃弾を浴びて倒れたクーパーは、世界最高齢のルームサービスの声で一度は意識を取り戻すが、再び意識を失い、赤い蝶ネクタイをした巨人の幻を見る。男は「笑う袋の中に男がいる」「フクロウは見かけと違う」「薬品なしで男は指さす」の3つの言葉を残し、この3つが真実と分かった時に返すからとクーパーの指輪を外し、最後に「レオはハングリー・ホースに入っていた」と言って消える。

オードリーは新人の”味見”にきたベンジャミンとの対面を仮面を使ってやり過ごし、事なきを得る。

クーパーは防弾チョッキのおかげで助かり、翌朝やってきたハリーたちに救護される。
病院のベッドでクーパーはルーシーからこれまでの経過について報告を受ける。ジャック・ルノーが殺され、製材所が燃えてシェリーとピートが入院し、キャサリンとジョシーは行方不明で、ネイディーンが自殺未遂をしたと。

ジャックを殺害してローラの敵をとったリーランドは一夜明けると白髪になっていて、異常なまでのテンションで歌い続けている。
ベンジャミンはジェリーに「キャサリンの行方を捜し、レオの容体を確認しろ」と指示する。

肋骨骨折の重症を負いながらもクーパーは、ウィリアムの制止を振り切ってレオの家で現場検証を始める。部屋にはまたしても雑誌「肉体の世界」があり、トラックからはガソリン臭いベストが見つかる。さらにアンディのドジが幸いして板で覆われた溝から新品の長靴とコカインを発見する。

「ダブル・R・ダイナー」でローラのサングラスをドナに渡したマデリーンは、トレードマークの大きなめがねをその場で壊し、もう二度と使わないと宣言する。ドナはすでにジャコビーが襲われたこと、ジェームズが捕まったことを知っていて、警察には何も言わないでおこうとマデリーンに話す。そこへノーマがドナ宛てのメッセージカードを持ってくる。封を開けると、「食事宅配サービスをチェック」と書いてあった。

再びツインピークスにやってきてクーパーのケガの様子を診たアルバートは、犯人は右利き、身長167~177センチで、至近距離で発砲したと分析。虫が入ってきたために防弾チョッキの腹部を切り取っていたと聞いて呆れる。そこにアンディが、レオはハングリーホースの留置場に入っていたことがあると知らせに来る。拘留されていたのは1988年2月9日。これで17歳の少女テレサ・バンクスが殺害された夜のアリバイが証明されたことになる。

ふらりと保安官事務所を訪れ「靴を売りに来た」というフィリップに、ルーシーは不信感を抱く。

このペンダントは2つの顔を使い分けていたローラそのものだ。

このペンダントは2つの顔を使い分けていたローラそのものだ。

ハリーの取り調べに対してジェームズは、一人でジャコビーの診療所に侵入したと供述し、バイクから見つかったコカインはマイクとボビーの仕業だと弁明する。それよりもローラがカセットテープに残した謎の男に注目すべきだとジェームス。それはレオのコルベットだというハリーにジェームズは「コルベットでもルノーでもない」と主張。ローラが聞かせてくれた詩のなかに「ボブと一緒にあそびましょ」の一節があったことを思い出したという。クーパーはジェームズがハートの割れたネックレスを持っていることを見抜いていて、その場で差し出させるが、ジャコビーが関わっていたことに驚きを隠せない。

ドナはローラのサングラスをつけて留置場のジェームズと面会する。たばこを吸い、不可解な行動をとるドナにジェームズは戸惑う。

クーパーはルーシーとアンディに過去3年分の「肉体の世界」からローラの広告を調べるように命じて、入院しているジャコビーに会いに行く。ペンダントを隠し持っていた理由を聞かれるとジャコビーは「レオの赤いコルベットを尾行して製材所の旧道で見失って途方に暮れていると、2人乗りのバイク(ドナとジェームズ)が森に入っていったので、歩いてあとを尾けた。そのうち何かを埋めたのが見えたので形見にしたくて掘り出した。このペンダントは2つの顔を使い分けていたローラそのものだ。ただ、最後に会った時には心の平安を取り戻していたように見えた。人生の幕を引く決心が――殺される覚悟ができていたんだろう」と答える。
ジャック・ルノーが隣の病室で殺害されたことについては「薬で眠っていたので夢のなかにいた気がするが、火災警報器が鳴り、エンジンオイルが焦げたような臭いがしたことは覚えている」と話す。

こっそりと見舞いに訪れたボビーにシェリーは「レオが私を製材所に縛りつけて放火した。ボビーも殺すと言っていた」と話す。シェリーは食事に手を付けていない。

ネイディーンは一命を取り留めたものの昏睡状態が続いている。様子を見に来たクーパーたちにエドは「いつかこうなるのは分かっていた。こうなることを望んでいた気もする」と複雑な胸の内を打ち明け、高校時代公認の仲だったノーマではなくネイディーンと結婚した理由、ネイディーンの片目が失われた理由も話す。トイレにたったクーパーは男性用トイレの壁に寝袋が吊されているのに気づき「笑う袋の中に男がいる」の言葉を反芻する。

医師は食事についてナースに注意し、ピートはベッドの上でプレートに盛られた食べ物の臭いに悶絶する。
シェリーを見舞ったノーマは、献身的にネイディーンを看護するエドの姿を見て、無言で立ち去る。
「ダブル・R・ダイナー」でガーランドは夢とヴィジョンの違いをボビーに話して聞かせる。

第三の男を捜すしかない。

第三の男を捜すしかない。

保安官事務所に戻ったクーパーたちは、ドーナツが山のように積まれた部屋で事件のポイントを整理する。

日記の「Jに会うのが心配」から、事件当日、ローラはジェームズを別れ話をするつもりでいて、家を出る前に電話をかけてきたレオと深夜に会う約束をした。

ローラは0時30分に交差点でジェームズのバイクを降りて森へ入り、レオ、ジャック・ルノー、ロネットと落ち合った。車で丘のふもとまで行き、山小屋までは歩いた。

到着したのは1時頃で、ローラは縛られた状態でレオ、ジャックとセックスをして、その時に九官鳥に首を傷つけられていた。

その後、ジャックはレオとケンカをして気絶。レオが置き去りにしたローラとロネットを、第三の男が貨車に連れ込んで縛り付けた。

ロネットは殴られて気絶したが、犯人がローラを殺害している間に意識を取り戻して逃げ出した。

犯人は土を盛ってハートのネックレスを置き、ローラの左手の薬指に「R」の紙片を仕込んだ。テレサ・バンクス事件の時は「T」だった。

血文字の”火よ 我とともに歩め” の血液はAB型Rhマイナス。4人の誰とも一致しない点から犯人のものと思われる。ホークが見つけたタオルにも同じ血液型の血が付着していた。

クーパーは「第三の男を捜すしかない」と言って気持ちを引き締める。

退院したピートのもとにはシアトルに買い物に出かけているらしいジョシーからの手紙があり、キャサリンはまだ見つかっていない。覚悟をしておいてほしいというハリーにピートは自国のような夫婦生活にも光が見えることがあったと懐かしむ。

グレート・ノーザンホテルでは謎の東洋人が電話でジョシーを呼び出す。ハリーが出て不在を告げると香港に電話を掛ける。ベンジャミンはオードリーがいないことを気にかけている。暖炉の部屋にはハンクがいて、ジョシーは予定通り昨夜発ったと告げる。ベンジャミンはレオにとどめを刺さなかったことに不満を漏らすが、ハンクは最善を尽くした、目撃者もいないと弁明する。キャサリンについては間違いなく焼け死んでいるという。

オードリーはオーナー(ベンジャミン)の誘いを断って怒らせた上に高慢な態度を取ったことでブラックローズの怒りを買い、「二度目はない」と忠告される。ドナは生前、ローラがやっていた「ダブル・R・ダイナー」の食事配送の仕事を引き継ぐことを決意する。

ヘイワード家ではパーマー夫妻とマデリーンを招いて”ヘイワード・サパークラブ”と題した催しが開かれていて、三女のガーステン・ヘイワードのピアノ伴奏で、ハリエットがローラに捧げる詩を読み上げる。ガーステンがメンデルスゾーンを演奏するなかで食事が始まり、ウィリアムは製材所の全焼によって150人が失職し、ホーン兄弟による開発は勢いを増すだろうと話す。リーランドは頭髪の変化について聞かれると「一夜明けたらこうなっていた。驚いたがこの髪をみて吹っ切れた」と笑い、立ち上がって大声で歌い出す。

ダイアンへの報告を終えて眠りにつくクーパー。デパートと「片目のジャック」の関係とベンジャミンがしていることを知ったオードリーは、クーパーが助けに来てくれることを願う。クーパーはベッドの下にオードリーがドアの隙間から投げ入れた手紙があることに、まだ気づいていない。

その夜、クーパーの部屋に再び赤い蝶ネクタイの男がやってくる。答えを一度に求めるな。石を一つ一つ敷きつめて道を作るのだ。第三の男を見たのは1人だけ。他に3人が見ているが実体は見てない。君が知っているその人物がじきに口を開く。もうひとつ。君は何か忘れている。
それだけ言うと姿を消した。

コメント