ホームランド シーズン2の背景
『ホームランド シーズン2』の制作は2012年。その背景にはイランの核開発問題があり、ドラマでは副大統領のウォルデンが実質的な同盟国のイスラエルに貫通ミサイルを渡そうと画策します。
ホームランド シーズン2の登場人物
()ネタバレを含みます。ドラマを見て確認したいことがあった時などにお役立てください。
キャリー・マティソン
(クレア・デインズ)
電気ショック療法による双極性障害の治療を終え、CIAを退局。英語教室の講師となったが、エスティースに請われ、外部スタッフとしてソールがいるレバノン・ベイルート支局へ。協力者からアブ・ナジールに関する重要な情報を入手しテロリストの排除に貢献した。それでもCIAへの復帰は叶わないが、ブロディの犯行声明映像をソールが持ち帰ったことでブロディの監視チームの一員として復帰。直感的な行動で周囲を呆れさせながらアブ・ナジールのテロ計画阻止に全力を尽くすが、2重スパイとなったブロディと許されない恋に堕ちて……。
ニコラス・ブロディ
(ダミアン・ルイス)
自爆テロに失敗した後、選挙に出て下院議員に。ウォルデンの推薦で副大統領候補となり、テロのことは忘れて過ごすが、ロイヤ・ハマドの出現によって状況は一変。アブ・ナジールへの忠誠心を示すため、ベイルートでCIAに狙われたナジールを間一髪で救う。これによって一度は信頼を取り戻したが、犯行声明の映像を手に入れたCIAにマークされ、家族は何があっても守ると言ったキャリーの言葉を信じて2重スパイに。しかし、忠誠を誓ったテロリスト、愛する家族や友達を欺き、嘘を重ねることに疲れていき、キャリーと恋に堕ちる。その向こうに待っていたのは、CIA本部を爆破した反米テロリストとして追われる人生だった。
ソール・ベレンソン
(マンディ・パティンキン)
キャリーを見出し、CIAエージェントにした上司。支局長としてレバノンにいたがアブ・ナジールとアッバス・アリの確保作戦後に帰国。ピーター・クインを指揮官とするチーム加入しニコラス・ブロディを監視。その一方でクインの身辺を調査。ナジールの確保とブロディの暗殺計画がセットで進んでいることを掴んだため、ナジール確保直前というタイミングでエスティースに監禁される。ナジールの死後は多大な貢献をしたキャリーに支局長のポストを用意するが、アルカイダによる報復(CIA本部爆破)、エスティースの死によって先が見えない状況に直面する。
デイヴィッド・エスティース
(デヴィッド・ヘアウッド)
CIA副長官。テロを憎む気持ちに嘘はないが、レバノンではキャリーが持ち帰った情報の真偽判断をソールに押しつけ、アッバス・アリの排除に貢献したキャリーの復職は認めず。また、ブロディの監視作戦ではダール・アダールに命じられるまま、暗殺計画を知ったソールを監禁するなど、自己保身と欺瞞に満ちている。アブ・ナジールの排除という大きな功績によって出世が見込まれていたが、アルカイダによるCIA本部爆破テロで命を落とした。
ピーター・クイン
(ルパート・フレンド)
フィラデルフィア出身。ハーバード大卒。CIAでのキャリアは本部で6年、ベネズエラで4年。CIAの協力者となったブロディの監視チームの発足にあたり、エスティースがリーダーに任命した。分析官を名乗るが、本来の姿は狙撃を得意とする工作員で、エスティースの上司にあたるダール・アダールの命令でブロディの暗殺を謀る。しかし作戦を進行するうちに、直感を信じて行動し、いかなる時も協力者を守るという信念を曲げないキャリーに共感。エスティースに反旗を翻す。
アブ・ナジール
(ナヴィド・ネガーバン)
アルカイダの幹部。息子アイサを無人機爆撃で殺しておきながら、その攻撃はアルカイダの捏造だと表明した米副大統領ウィリアム・ウォルデンとCIAへの復讐に執念を燃やす。ベイルートではブロディの機転によってCIAの襲撃を逃れ、アメリカに潜伏。ロイヤ・ハマドを使って動かしていたブロディがCIAの協力者になったと分かるとキャリーを人質に取り、ウォルデンのペースメーカー製造番号の入手を指示。アイサの無念を晴らす。その後、キャリーの直感と執念に屈する形で命を落とすが、CIAへの復讐は爆弾テロによって結実した。
ジェシカ・ブロディ
(モリーナ・バッカリン)
ニコラス・ブロディの妻。下院議員で副大統領候補の妻として振る舞うことに喜びを感じ、ニコラスがイスラム教に改宗していたと知った後も支えていこうと努力する。しかし、CIAの協力者になったと言い、キャリーの影をちらつかせるようになったことには耐えがたい怒りと憤りを感じ、マイクとの関係を復活させる。そしてニコラスとの別離を決意するが、アルカイダの報復テロによって反米テロリストの家族に……。
マイク・フェーバー
(ディエゴ・クラテンホフ)
アメリカ海兵隊大尉。優秀な狙撃兵だったウォーカーの犯行(ミリー・ゲインズの射殺)と死に方に不信感を抱き、ニコラス・ブロディの身辺を調査しようとするが、エスティースとソールに警告されて断念。ニコラスがCIAの協力者になったことで崩壊を始めたブロディ家を支える。
ウィリアム・ウォルデン
(ジェイミー・シェリダン)
元CIA長官。アメリカ合衆国副大統領。イラクへの無人機空爆を指揮しながらアルカイダによる捏造だと主張し、息子を喪ったアブ・ナジールの標的となる。次代の副大統領候補に推すほどブロディを信頼し、イランの核施設を叩けるアメリカの貫通爆弾をイスラエルに渡すため国防長官の説得を依頼するなど、うまく利用もする。心臓が弱く、アブ・ナジールによってペースメーカーの誤動作を誘発され、命を落とした。
ヴァージル
(デヴィッド・マルシアーノ)
元CIAエージェントで現在はフリーランスの技術者。キャリー、ソールの指示で動くことが多く、ブロディを泳がせてナジールの潜伏先を探る作戦にも参加。ブロディの尾行・監視を行う一方、ソールの命を受けてピーター・クインの身辺を洗う。
マックス
(モーリー・スターリング)
ヴァージルの弟。コミュニケーション力に難があるので最初はキャリーに訝しがられるが、度胸がよく、突出したハッキング技術を持っているということでソールに重宝され、キャリーにとっても不可欠な存在になっていく。
ロイヤ・ハマド
(ズレイカ・ロビンソン)
CIAと近しいジャーナリスト。アブ・ナジールとはパレスチナ難民として出会い、40年以上にわたり家族ぐるみの付き合いで、アイサの誕生日も知っている。突然ブロディの前に現れてその忠誠心が本物だと証明してみせろと迫り、ブロディが応えるとさらに高度な働きを要求する。
ダニー・ガルベス
(フラッチ・ティティジア)
グアテマラ人の父とレバノン人の母をもつCIAの分析官。アラビア語とスペイン語が堪能。ゲティスバーグの店舗を捜索中にアルカイダの強襲を受けて重傷を負う。強い使命感から早期復帰を果たすが、ナジールが潜伏していた廃工場の捜索中に傷が開いたため現場を離れる。疑われても仕方のないタイミングに加え、ムスリムであったためナジールの逃走を助けたスパイだと疑われて取り押さえられる。
ファティマ
(クララ・クーリー)
ヒズボラ(レバノンを拠点に活動するシーア派の武装組織)の司令官アッバス・アリの第一夫人。キャリーがCIAには登録せずに運用していた協力者。テロの情報を持ってベイルートのCIAに接触。キャリー・マティソンに明朝、アリとナジールが会談すると告げ、引き替えにアブ・ナジールの懸賞金500万ドルの獲得とアメリカへの亡命を希望する。
デイナ・ブロディ
(モーガン・セイラー)
ニコラス・ブロディの娘。16歳。父がイスラムに改宗したことには理解を示すが、父を反米テロリストと疑った上に不埒な関係になったキャリー・マティソンを嫌悪。ひき逃げ事故の件で一緒に出頭しようとした時、警察署に現れたキャリーに説得されて考えを変えたことで、ニコラスのことも軽蔑するようになる。
クリス・ブロディ
(ジャクソン・ペイス)
ニコラス・ブロディの息子。12歳。ニコラスに傍にいてほしいと心から願っている。
フィン・ウォルデン
(ティモシー・シャラメ)
副大統領の息子。デイナと交際を始めた矢先、ドライブデート中にひき逃げ死亡事故を起こし、デイナに口止めする。親が遺族と取引したため事故が明るみに出ることはなかったが、警察への出頭を懇願したデイナとの関係はこれで終焉。ウォルデンの追悼式典に出席し、短い生涯を閉じた。
シンシア・ウォルデン
(タリア・バルサム)
副大統領の妻。傷痍軍人のためのパーティの開催を勧めるなど、将来、副大統領夫人になるかもしれないジェシカと親交を深める。夫を喪った後、CIA本部の爆破テロで息子フィンとともに死亡した。
バーセル
(ナセル・ファリス)
ナジールに忠誠を誓っている爆弾制作のプロ。ゲティスバーグの店舗で仕事をしていたが、CIAの捜査の手が及ぶと分かり、ブロディに連れられて避難。しかし、その途中で身の危険を感じて逃走。その際に重傷を負い、病医に行くと騒いだためブロディに始末された。
マギー・マティソン
(エイミー・ハーグリーヴス)
キャリーの姉。精神科医。「病気(双極性障害)が露見したら仕事が続けられなくなる」とキャリーに頼まれ、医局に内緒で向精神薬のサンプルを渡している。
フランク・マティソン
(ジェームズ・リボーン)
マギー夫妻と同居しているキャリーの父。双極性障害を患っている。
ミラ・ベレンソン
(サリタ・チョードリー)
ソールの妻。インド人で今はソールと離れて暮らしている。
ジュリア・ディアス
(ダニエラ・ピネダ)
フィラデルフィア市警の警官。内偵中のピーター・クインの部屋に子どもを抱いた写真があったため、ソールが接触する。
アイリーン・モーガン
(マリン・アイルランド)
投獄中の反米テロリスト。ゲティスバーグの店を襲撃して爆発物を運び出した正体不明の男についてソールに情報提供を求められるが、獄中で自殺した。
ダール・アダル
(F・マーリー・エイブラハム)
CIA幹部で秘密作戦の専門家。エスティース、クインを使ってブロディの暗殺を謀る。
コメント