よくわかる!『ツイン・ピークス』シーズン1【第2章】信仰心と捜査技術 | VODフリーク

よくわかる!『ツイン・ピークス』シーズン1【第2章】信仰心と捜査技術

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デヴィッド・リンチ「ツイン・ピークス」登場人物紹介
「ツイン・ピークス」には、序章から20名を超える人物が登場します。名前と関係を覚えるのはなかなか大変ですので、これを見ながら楽しんでみてはいかがでしょう?
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ローラが日記に残した「J」はレオ・ジョンソンのJ?

ローラが日記に残した「J」はレオ・ジョンソンのJ?
ホーン一家が夕食をとっていると、ベンジャミンの弟ジェリー・ホーンがサンドイッチを土産にフランスから戻ってくる。ジェリーはローラが殺害され、ノルウェーのゲストとの契約が流れたことを聞いて驚き、落胆する。そんなジェリーをベンジャミンは国境を越えた湖畔にあるカジノ「片目のジャック」に香水売り場の新顔が入ったから出かけようと誘う。店へ行くと下着姿の若い女の子がズラリ並んで二人を迎え、ベンジャミンは最後に出てきた子とカーテンの奥へ消える。

ドナとジェームズは両親が寝静まったあと、愛を語り合う。

クーパーがホテルへ戻ると、ホークから電話。報告(ロネットがホーンズ・デパートの香水売り場のアルバイトをしていたことと、片腕の男が病院をうろいていたこと)を受け、ロネットから目を離すなと指示。
直後、何者かがドアの隙間からカードを投げ込んで立ち去る。カードには「片目のジャック」とだけ記されている。クーパーはカードに残った香りを確かめ、にやりと笑う。

ボビーとマイクは暗闇に包まれた森の奥で土に埋められたフットボールを掘り出す。そのなかにはコカインが入っているが「量が足りない」とボビー。そこへレオが銃を持って現れ、そのコカインを渡せという。
1万ドルが手に入らない件でレオは怒っており、ローラがいかに悪い女がいつか話してやるという。そしてシェリーが自分を裏切っていると言ってボビーをにらみつける。
にもかかわらずボビーは翌日、レオがいない隙にシェリーのもとへ。暴力を受けて傷だらけになったシェリーをみて「今度やったらヤツを殺す」と誓う。

エドはネイディーンが徹夜してつくっていた”音の出ないカーテンレール”を過って踏みつけて壊してしまう。レオタードで筋トレ中だったネイディーンは世界初の発明になんてことを…とエドを責め、怒りのあまり筋トレマシンを破壊する。エドは翌日、ネイディーンのカーテンレールを壊してしまったことをノーマに話す。

森ではクーパーが保安官たちを集め、夢から学んだという演繹法的テクニック(心と体を使って直感を呼び覚ます方法)にもとづく不可解な実験を始める。目的はローラが日記に残した「J」の謎に迫ることだ。保安官たちは半信半疑のまなざしを向けながらもクーパーに協力し、「J」はレオ・ジョンソンの「J」という結論に達する。

25年後の自分が赤い部屋にいる夢を見て……。

25年後の自分が赤い部屋にいる夢を見て、クーパーは犯人を確信。
ヘイワード一家が食事をしている「ダブル・R・ダイナー」にオードリーがコーヒーを飲みにくる。声をかけてきたドナにオードリーは「ローラには感謝している」(兄の家庭教師を引き受けてくれていた)と話し、クーパーのコーヒーの好みを持ち出して彼に惹かれていることをほのめかす。そして店の音楽を聴きながら恍惚の表情で踊り出す。

保安官事務所に戻ったクーパーとハリーは、ホークが現場の先で見つけた血染めのタオルを調べ始める。そこへ法医学専門のFBI捜査官アルバート・ローゼンフィールドが二人の部下を連れてやってくる。保安官たちを見下して高圧的な態度をとるアルバートを、ハリーは脅し半分で警告する。それをみてクーパーは喜ぶ。

ガソリンスタンドの営業を終えて帰宅したエドを、ネイディーンはいきなり抱きしめる。エドが落としたグリースのおかげで、世界でただひとつの”開け閉めの時に音がしない”カーテンレールが完成したのだ。

ピートはキャサリンの目を盗み、帳簿の保管場所の鍵をジョシーに渡す。ジョシーは本棚の後ろの金庫から2冊の帳簿を取り出して記載内容を調べる。

リーランドはローラの遺影を手にして泣きながら踊り続け、止めに入ったセーラともみ合うようにして倒れ、そのはずみでローラの遺影を血で汚してしまう。頭をかきむしるセーラにかまわず、リーランドはなおも涙する。

クーパーはその夜、夢を見る。25年後の自分がいるのは、赤い部屋。ボブが現れたかと思えば、片腕の男がフラッシュバックする。彼は”マイク”と名乗り、”来たるべき過去の闇を見通すのが魔術師の望み”。二つの世界の間から人は声を放つ”。”火よ 我とともに歩め”と語る。そして「我々は人間と暮らした。君らの言うコンビニエンス・ストア。その上で暮らした。言葉通りの意味だ。俺も悪魔に魅入られた。左腕に入れ墨を・・・だが神の御前に立って俺は変わった。腕を切断した」と話す。
ボブは”マイク”の名を呼び、クーパーに語る。
「俺の死の手がおまえをつかむ。気が触れていると思うのか?だが、覚えておけ。俺はまた殺す!」と。

赤い部屋には赤いスーツのこびととローラによく似た黒いドレスの美女がいて、ソファに腰掛けている。赤いスーツのこびとは言う。「いい知らせだ。あんたの好きなガムがまた流行する」。そして、彼のいとこらしい美女は「ローラを知っている気がするわ。でも時々、腕が後ろに曲がるの」と言った(ローラ・パーマーではないのか?)。こびとは「秘密がある。我々は小鳥がさえずる世界から来た。いつも音楽流れていた」と言ってジャジーな曲に合わせて踊り出す。そして美女は、クーパーにキスをした後、何事かをそっと耳もとでささやく……。その不思議な夢から醒めたクーパーはハリーに電話を掛け「犯人がわかった」と伝える。

赤い部屋がローラ・パーマー事件の謎を解く鍵。

赤い部屋がローラ・パーマー事件の謎を解く鍵
この章の最後、クーパーの夢のなかでフラッシュバックする人たちの言葉、そして赤い部屋での出来事は、ローラ・パーマー事件の謎を解く上で最も重要なシーンと言えます。ローラ・パーマー事件はシーズン2の16章で衝撃の結末を迎えますが、それを見たあと、あなたはきっとこの2章のラストを確認するでしょう。

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