『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1【第10話 黒装の女王】あらすじ | VODフリーク

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1【第10話 黒装の女王】あらすじ

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『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1【第10話 黒装の女王】あらすじ

)ネタバレを含みます。ドラマを見てわからないところがあった時などにお役立てください。


自らの体験と考え方をやさしく話し、”潮の主”の後継者となったルケアリーズの不安を和らげていたレイニラは、レイニスの謁見によってヴィセーリス王の崩御とエイゴンの載冠を知る。


デイモンは「王妃が兄を殺して玉座を奪うのを、黙って見ていたのか!?」と怒りの矛先をレイニスに向ける。


レイニスは「あの載冠は戦争につながる反逆行為だ」と憤怒しながらも「戦いの火蓋を切るのは私ではない。一族の忠義のために伝えにきたまで」と反論。そのうえで「すぐに翠装派が来る。子どもたちが狙われる」と忠告した。


その直後、予定よりもかなり早く産気づいたレイニラは、長男ジャセアリーズに「私が命じるまで何もしないで」と伝える。一方、家臣たちを集めて迎撃態勢を固めるデイモンのもとには、瀕死の重傷から回復したコアリーズ・ヴェラリオンが夕暮れ城(イーヴンフォール・ホール)を発ったという知らせが入る。


レイニラはデイモンとの3人目の赤子を死産という形で喪う。


失意のどん底に落ちたレイニラを救ったのは、”王の楯(キングズ・カード)”の一員だったエリック・カーギルだった。エイゴンを反逆者と見なして王都を脱出してきたエリックは、レイニラの前でひざまづき、冠を差し出して忠誠を誓った。


レイニラは載冠し、女王レイニラ・ターガリエン1世となった。


オットー・ハイタワーが率いる翠装派の騎士たちがドラゴンストーンへ上陸したのは、王座奪還のための勢力分析を進めている最中だった。オットーはレイニラとデイモンの前で太后アリセントの意向を読み上げた。その内容は
・エイゴンを王と認め、鉄の玉座の前で忠誠を誓え。そうすればドラゴンストーンの居住を許し、正嫡のジャセアリーズに城を継がせる。
・ルケアリーズはドリフトマークとヴェラリオン家の財産を継ぐ。
・デイモンとの息子らには宮廷での役職を与える。
・”年若のエイゴン(デイモンとレイニラの長男)は王の従士、ヴィセーリス(デイモンとレイニラの次男)は酌取りとする。
・加担した諸侯には恩赦を与える
――というものだった。


続いてオットーはエイゴン王の正当性を主張。さらにかつてレイニラに忠誠を誓ったスターク、タリー、バラシオンをはじめ、ウエスタロスの有力な諸侯たちも、エイゴン王への忠誠を検討していると伝えた。そして「継承順位が変わったのだ。気づかなかったのはそなたと父君だけだ」と言い放った。

レイニラはオットーの胸から”王の手”のバッジをむしり取って投げ棄てるが、オットーは動じることはなく「太后はそなたとの友情を忘れていない。血を流すことなく王土の平和を保つのだ」と告げた。
レイニラは「明日、王都に答えを知らせる」と言い残して背を向けた。


「宣戦布告された以上、戦うしかない。ドラゴンの数ではこちらが勝る」
それがデイモンの考えだったが、レイニラは「ドラゴンの炎で灰になった国を治めても意味がない」と反論。そのうえで野心を超えた大義があると話す。それはレイニラが世継ぎになるときにヴィセーリスから聞いた”氷と炎の歌”のことを示していたが、ドラゴンでの戦いに固執するデイモンには響かない。レイニラはデイモンが本気で首を絞めてきたことよりも、この話を知らないことに驚き、失望する。


長い眠りから覚めて生還したコアリーズは、レイニスからヴェイモンドがもうこの世にいないことと、寿命を縮めた経緯を聞く。
「見境のない野心はヴェラリオン家の弱みだな」
そうつぶやいたコアリーズは、多くを望み多くを犠牲にしたことを詫び「鉄の玉座を追い求めるのはもうやめて、高潮城(ハイタイド)に戻って孫たちと静かに暮らそう」と提案した。


しかし、それは叶わぬ夢だった。レイラと結婚するジャセアリーズは王座の継承権主張者。エイゴンが王である限り命を狙われるのだ。だから抗うのなら戦うしかない。コアリーズはレイニラが破滅の元凶だと憤怒するが、レイニスの見解は違っていた。彼女は、彩色テーブルを囲む男たちが揃って戦を求めるなかでただひとり理性を保ち、他の方法で王土をまとめようとしているレイニラを評価しているのだ。


王の間を訪れたコアリーズは、ヴィセーリスは正義と名誉で国を統治したと賞賛。そのうえでハイタワー家の反逆を断罪し「我が一族とその艦隊はあなたと共にある」とレイニラに伝えた。

レイニラはコアリーズとレイニスに感謝し、改めて、王土を一つに保つという父との約束を守る。自分から戦を仕掛けることはない、と説明。もちろん、何もせずにいるわけではない。味方を集めて戦に備えるという意味だ。


それを受けてコアリーズは、三頭市(トライアーキー)を一掃した踏み石諸島(ステップストーンズ)の領土には守備隊を配置しており、海路を完全封鎖できるのは時間の問題だと報告。”水道”(ガレット)を封鎖できれば、王都へ通じるすべての海路を遮断できると付け加えた。
また、レイニスはメレイズで”水道”(ガレット)を見張ると約束。黒装派の士気は一気に上がった。


しかし、赤の王城(レッドキープ)を包囲するには援軍が不可欠。レイニラはウインターフェル、高巣城(アイリー)、嵐の果て城(ストームズ・エンド)の名を挙げた。すると「使い鴉よりドラゴンの方が早い」と言って、ジャセアリーズとルケアリーズが使者に立候補した。


コアリーズが賛同したこともあり、レイニラはジャセアリーズにウインターフェルと高巣城(アイリー)を。ルケアリーズに嵐の果て城(ストームズ・エンド)を任せ「けっして争い事を起こさないように」と言い含めて見送った。


ルケアリーズがアラックスを駆って嵐の果て城(ストームズ・エンド)に到着すると、そこにはエイモンドのドラゴン・ヴァーガーの姿が。ルケアリーズは警戒を強めてボロス・バラシオンに会う。


レイニラの書簡を学匠(メイスター)に読ませたボロスは「父の誓いを思い出せだと?王は婚姻の申し出を手土産に持ってきたぞ!」とルケアリーズを睨みつけた。そして「母君を支持すれば、そなたはどの娘をめとるのか?」と3人の娘に視線を送った。ルケアリーズが「私は婚約中の身。結婚はできません」と応えると、ボロスは冷たく言い放った。「手ぶらで来たのだな。家へ帰れ、小僧。そして母親に伝えろ。ボロスは口笛ひとつで動く飼い犬ではないと」


背を向けたルケアリーズを呼び止めたのはエイモンドだった。偶然鉢合わせしたエイモンドはまたしてもルケアリーズを「ストロング」と揶揄し、王位簒奪者と侮辱した。
ルケアリーズはレイニラとの約束を守り、その場を去ろうとするが、エイモンドは眼帯を外して言った。
「借りを返せ。両目とは言わない。1つでいい。おまえの目をよこせ」
自分でえぐり取れ、という意味なのだろう。エイモンドは短剣を無造作に床に滑らせた。
ルケアリーズが断ると、エイモンドは短剣を取って迫る。思わず腰の剣を抜くルケアリーズ。
一触即発の事態はボロスが止めた。
「使者としてきたのだ!ここで血を流すことは許さん!」


ルケアリーズが表に出ると、嵐になっていた。城に反響する雷鳴と、滝のような雨。そして巨大なヴァーガーの存在がまだ若いアラックスを怯えさせていた。ルケアリーズはアラックスを落ち着かせると、ドラゴンストーンへ向けて飛び立った。


視界の効かない雷雨のなかを飛び続けるルケアリーズが脅威を感じて振り向くと、ヴァーガーが迫っていた。エイモンドが追いかけてきたのだ。


ルケアリーズは狭い峡谷にアラックスを導いてヴァーガーを振り切ろうとする。しかし、初めて感じる恐怖に混乱したアラックスはヴァーガーに炎を浴びせる。これによってヴァーガーも興奮し、制御不能となった。


そして――悲劇の瞬間を迎えた。雷雲を突き抜けて速度を落としたアラックスを、ヴァーガーが強襲したのだ。巨大な牙で砕かれたルケアリーズとアラックスは肉片となって海に落ちていった・・・。


エイモンドにしてみれば悪ふざけの域を出ていなかったのかもしれない。
未熟な騎竜者(ドラゴンライダー)どうしの事故といえば、そうなのかもしれない。
しかし、エイゴンの弟がレイニラの子どもを、和平の使者を葬り去ったという事実は変えようがない。


ドラゴンストーンでルケアリーズの死を知ったレイニラは、怨嗟の炎を燃えたぎらせる・・・。

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