『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1【第9話 翠の評議会】あらすじ | VODフリーク

『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1【第9話 翠の評議会】あらすじ

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『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』シーズン1【第9話 翠の評議会】あらすじ

)ネタバレを含みます。ドラマを見てわからないところがあった時などにお役立てください。


ヴィセーリス王が崩御した朝。赤の王城(レッドキープ)に潜んでいる幼い仲間からその事実をつかんだ侍女タリヤは、城下を見下ろせる居室の窓際にキャンドルを灯し、ミサリアに有事を知らせる。


アリセントから「エイゴンを次の王に」が最期の言葉だったと聞き、オットー・ハイタワーは小評議会でその旨を通達。これを予測していたタイランド・ラニスターらは速やかに王位の継承をおこなうための議論を始めるが、ライマン・ビーズベリーは「ヴィセーリスが死の淵でそんなことを言うはずがない。しかも証人はエイゴンの母親だけ。これは王位簒奪であり、王への反逆だ」と反論する。


ライマンを鎮めたのはクリストン・コールだった。”王の楯(キングズ・カード)”の騎士は、席から立ち上がったライマンの頭をテーブルに打ち付けて即死させたのだ。
「剣を置き、鎧を脱げ」”王の楯(キングズ・カード)”の総帥ハロルド・ウェスタリングは剣を抜いて部下に命令するが、クリストンは譲らず剣を向ける。一触即発の事態はアリセントが収め、オットーが議事を進行する。


アリセントが最も危惧しているのはレイニラの処遇だった。オットーは元世継ぎを自由にさせれば彼女の支持者が集まると懸念。新王へ忠誠を誓う場を与え、ひざまづかなければデイモンとともに葬るしかないと話す。


アリセントは他の者たちがすでに同意していることに呆れ「夫は娘の死など望まなかった!彼はレイニラを愛していたのよ!」と反論するが、かといって具体的な代案があるわけではない。


オットーはそんな王妃を一瞥すると「手際は肝心だ」とつぶやき「部下とともにドラゴンストーンへ渡り、速やかに始末せよ」とハロルド・ウェスタリングに命じた。
しかし、誇り高き”王の楯(キングズ・カード)”の総帥はその象徴である銀マントを引きちぎってテーブルに置いた。そして「私は王をお守りする楯です。王以外には仕えない。次の王が決まるまで、私の出る幕はない」と告げると、静かに退場した。


エイゴンの姿が城内にないことを察知したオットーは「王子から離れるように命じられています」と白状した”王の楯(キングズ・カード)”のエリック・ガーキルに、弟アリックと二人だけで誰にも悟られることなくエイゴンを探して連れ戻せと命じた。


一方のアリセントは「エリックよりも先にエイゴンを見つけて私の元に連れてきてほしい」とクリストン・コールに頼む。クリストンは「失望はさせません」と約束し、兄の出入りする場所を知るエイモンドとともに町へ向かった。


エイゴン発見の知らせを待つ間、オットーはかつて王女レイニラに忠誠を誓った諸侯らを王の間に集め、新たな王への忠誠を命じる。立ち場を明らかにしない者、レイニラへの忠誠を覆さない者、まだ見ぬ新王にひざまずいておきながらレイニラのもとへ戻ろうとした者は反逆者と見なされて処刑された。


すでに王の崩御を知っている”白うじ”ミサリアが手下を使って接触をはかったのは、ガーキル兄弟の方だった。貧しく幼い子どもたちが生きるために爪と歯を研いで戦う拳闘場で「プリンスをお探しでは?」と声を掛けられたガーキルは、”白うじ”の使いだと名乗った手下の指示に従い、オットーに報告した。

死装束を纏ったヴィセリースの前でひとしきり涙を流したアリセントは、レイニラに忠誠を誓う黒装派と見なされて居室に閉じ込められたレイニス・ヴェラリオンを訪ねる。そして礼節を欠いたことを詫びたうえで力を貸してほしいと頼む。


レイニラを支持し続けたヴェラリオン家は多くを喪った。レイニラの子は落とし子。コアリーズ公は玉座を追い求めてあなたを見捨て、勝ち目のない戦に明け暮れて生死をさまよっている――。正面から訴えるアリセント。レイニスはそれでレイニラへの忠誠を覆すほど、ヴェラリオン家は軽くはないと突っぱねる。


しかしアリセントはレイニスの手を取ってなおも続ける。
「あなたは誰よりも私の言葉を理解してくれるはず。私は夫を愛していたけど、本来、王になるべきはあなただった。そのあなたなら王を導くことができる。私たちが暴力のない、真の平和な統治を教えるのよ」
その説得を聞き、レイニスはアリセントの資質を見誤っていたことを認めざるを得なかった。


オットー・ハイタワーと対面し、報酬を受け取ったミサリアは、エイゴンは蚤の溜まり場から連れ出して安全な場所で保護していると話す。そのうえで、王家の黙認によって続けられてきた蚤の溜まり場での子どもたちの決闘を終わらせたいと告げる。
「検討すると約束しよう」
オットーの言葉を聞いたミサリアは、うっすらと笑みを浮かべて言った。
「もしも、あなたのもくろみ通りに孫を玉座に据えることができたら、誰のおかげか思い出しなさい。プリンスを殺そうと思えば簡単にできた。力は民が許し、そして授けるものよ」


ガーギル兄弟は教会からエイゴンを救出する。しかし表に出たところでクリストン・コール、エイモンドの攻撃を受ける。後を尾けられていたのだ。王座に興味がないエイゴンは「俺を逃がせ」と抵抗するが、アリセントのもとへ連れ戻された。


エイゴンを強奪されたオットーは戦利品を獲たアリセントを賞賛し「我々は長年にわたって手を取り合ってきた。そして今も我が家の幸福を望んでいる。私たちの心は一つだ」と訴える。


しかしアリセントはこれをきっぱりと否定。父の駒として振る舞ってきた自らと決別したアリセントは、公正かつ相手の面目を保てる条件でレイニラと交渉すると主張。そしてクリストン・コールを”王の楯(キングズ・カード)”の総帥とし、明日、エイゴンを民衆の目の前で即位させると告げる。
「王になれば迷いはなくなる。私の息子がエイゴン征服王の冠を被り、ブラックファイアを携えて、ターガリエンの力を民に思い出させるのよ」


居室に戻ったアリセントは、ラリス・ストロングから、オットーがいち早くエイゴンを見つけた理由について報告を受ける。侍女のタリヤは”白うじ”のスパイで、他にもまだまだいる。ラリスの性癖(変態的な足フェチ)を知るアリセントは、その美しい足を見せつけながら具体的な情報を引き出していく。


夜明け間近――レイニラに忠誠を誓っているエリック・カーギルは、幽閉されているレイニスを独断で救出。竜舎(ドラゴンピット)にいるメレイズを置いていけないと訴えるレイニスに、エリックはブラックウォーター湾から船で逃げてくださいと話す。


その頃、レイニスが幽閉されていた居室は何者かの手によって炎に包まれていた。指示を出したのはおそらく、オットー・ハイタワーだろう。


「この20年間、レイニラが世継ぎになることを望み続けていた父上が、心変わりするなんてあり得ない」
載冠式の会場へ向かう馬車のなかで嘲笑するエイゴンに、アリセントは「最期に心変わりをしたのよ」と告げ、炎と氷の歌が刻まれたエイゴン征服王の短剣を授ける。そして「おじいさま(オットー)はレイニラの処刑を進言するけど絶対に聞いてはいけない。残虐さで人を支配するのは間違っているわ」と諭した。


レイニスは載冠式へ向かう民衆の波に飲み込まれてブラックウォーターへ向かうことができない。しかし、何度目かの角を曲がったとき、目の前に希望の光が見えた。レイニスは神々に感謝する。民衆が向かっている場所――載冠式の会場は、メレイズが収監されている竜舎(ドラゴンピット)だったのだ。


竜舎(ドラゴンピット)に詰めかけた10万人の民衆に、オットー・ハイタワーはヴィセーリス王の崩御とエイゴンの王位継承を発表。まったく乗り気でなかったはずのエイゴンも神妙な面持ちで祭壇にひざまづき、新たな”王の楯(キングズ・カード)”総帥となったクリストン・コールの手で載冠された。


「エイゴン王万歳!」新たなる王の誕生を祝して熱狂する民衆たち。想像していなかった反応に気を良くしたエイゴンは剣を握った右腕を突き上げて歓声に応える。


その熱狂を破壊したのはレイニス・ヴェラリオンだった。載冠式のさなか、誰にも気づかれずに地下へ降り、メレイズに騎竜して現れたレイニスは、メレイズの翼と尾で群衆をなぎ倒し、会場を恐怖に陥れた。


土煙のなかを逃げ惑う群衆に構わず、やがて騎座から祭壇を見下ろしたレイニスは、アリセントと対峙。覚悟を決めて目を閉じたアリセントに咆哮を浴びせたレイニスは、何も語らず、悠然と空に舞い上がっていった。

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